2LDKのマンションの間取り、レイアウトの変更事例の紹介です。
和室・洋室・LDKのマンションを、2つの仕事部屋・洋室・LDKに変更したほか、部屋の広さ、浴室の機能、キッチンの形状等を変更しています。
全体レイアウト
リフォーム前後の全体レイアウトは、下図のとおりです。
レイアウト見直しの基本的考え方
リフォームを行うにあたり、次のようにレイアウトを見直しています。
- リビングはできるだけ広くする。
- キッチンはリビングと一体感のある形とし、収納力を向上させる。
- 和室はなくし、2つの仕事部屋をつくる。
- 洋室は寝室として利用するだけの最小限の大きさとする。
- 脱衣所は拡張して棚・ランドリーバーを配置する。
- 浴室は縮小してシャワールームとする。
- 洗濯機置場はキッチンの隣からシャワールームの隣に移動する。
- 機械設備室やトイレは、排水の系統や勾配の条件から現位置のまま動かさない。
- 玄関は収納力を向上させる。
各部レイアウト
各部のレイアウトの考え方は次のとおりです。
リビング
- 仕事部屋のスペースを必要最小限とすることによってリビングの面積を拡大する。
- 廊下とリビングの間のドアをなくし、廊下の一部をリビングに取り込むことによってリビングの面積を拡大する。
- 和室を仕事部屋に変更するにあたって押入が無くなるので、収納機能を確保するためにリビングに収納棚を設ける。
- 窓は内窓を設置して二重窓とする。
キッチン
- アイランド型としてリビングとの一体化を図る
- 収納力を拡大するためにキッチン背後に食器棚を配置する。
- キッチンの隣にあった洗濯機置場を撤去し、キッチンの一部として取り入れる。
和室
- 和室は押入とともに撤去して2つの仕事部屋とする。
- 仕事部屋は、机・イス・書類棚を置くだけの最小限の広さとし、その分、できるだけリビングを広げる。
- 2つの仕事部屋とも、リビング側と洋室(寝室)側の両側に引戸を設け、どちら側からも出入りできるようにする。
- 仕事部屋には窓がないことから、引戸は光を採り入れることができる透過性のあるものを使用する。
洋室
- 寝室として最小限必要な面積とするが、現況よりも縮小することは困難であるため、現況の広さを維持する。
- クローゼットは廃止し、玄関側にその扉を付け替えて玄関収納へと機能転換する。
- 寝室内にランドリーバーを設置してオープンクローゼットの機能を確保する。
- 廊下から寝室に入るドアは引戸とする。
- 寝室と2つの仕事部屋との間もそれぞれ引戸とする。
- 窓は内窓を設置して二重窓とする。
脱衣所
- 面積を拡張し、タオルや着替えなどを置く棚を配置する。
- 洗面台の位置は棚の横にずらして食器棚と並べて配置する。
- 洗面台と脱衣所とはロールスクリーンで仕切り、来客時には脱衣所に入らなくても洗面台を利用できるようにする。
- 脱衣所と洗濯機置場を一体的に利用できるようにする。
- 脱衣場にランドリーバーを設置し、洗濯した物をその場でかけられるようにする。
浴室
- 浴槽を撤去し、面積を半分にしてシャワールームへと変更する。
- 浴槽の窓はそのまま活かす。
- 面積を半分にしたことによってできた空間には、キッチンの隣にあった洗濯機置場を移動してくる。
- シャワールームの扉は引戸とする。
洗濯機置場
- キッチンの隣にあった洗濯機置場を撤去してキッチンの一部に取り入れる。
- 洗濯機置場の機能は、シャワールームの隣の脱衣所の中に移動する。
機械設備室、トイレ
- 機械設備室、トイレは、配管系統や排水勾配を確保するための条件によって場所を移動させることが困難であるため、現況の位置から動かさないものとする。
- 機械設備室内にある電気温水器は、浴室をシャワールームに変更したことに合わせて小さな容量のものに交換する。
- 電気温水器の交換と合わせて床の防水工事を行う。
玄関
- 下駄箱の上部空間が何も使われていなかったため、下駄箱と上部空間を含めて一体的に収納棚を設置する。
- 洋室のクローゼットの扉を玄関側に付け替え、タイヤなどを保管するための収納棚とする。
リフォーム後に感じたレイアウトに関する失敗・後悔
リフォーム後、実際に生活してみて、以下の点が失敗だったかなと感じています。
【仕事部屋を縮小して洋室をもう少し広くとるべきだった】
洋室(寝室)は、オープンクローゼットのスペースも含めてもう少し広く確保しておけば良かったと思っています。
ギリギリ寝られるだけの空間があれば良いと思っていたのですが、ちょっとキツキツでした。
オープンクローゼットのスペースも、もう少し広い方が使いやすかったと思います。
逆に、仕事部屋は思ったほど狭い感じはなく、もっと縮小しても大丈夫でした。
仕事部屋をさらに縮小し、その分、洋室(寝室)の面積を広げるべきだったと思っています。
【トイレと機械設備室を入れ替えるべきだった】
トイレと機械設備室は、配管の条件によって動かすことはできなかったのですが、おそらくその2つの空間を入れ替えることぐらいであれば、できたのではないかと思います。
トイレは、一般にマンションに設置されている程度の普通の広さなのですが、できればもう少し広げたかったところです。
また、排水勾配を確保するために、廊下とトイレの床に、ごく僅かな段差がついてしまっています。
一方、機械設備室については、トイレよりも面積的に広く、その中は空間的に余裕があるため、面積的にはトイレと入れ替えることも可能だったのではないかと思います。
また、機械設備室側をトイレにすれば排水の距離が短くなるため、ごく僅かな段差も解消されたのではないかと思います。
仮に、トイレと機械設備室を入れ替えることができなくても、間の壁の位置を変えてトイレを広くし、機械設備室を縮小することは可能だったのではないかと思っています。
まとめ
以上、2LDKのマンションの間取り、レイアウト変更事例を紹介しました。
ビフォー・アフターの状況は、『ビフォーアフター実例』で紹介していますので、そちらも参照下さい。
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