『会社に拘束されずにもっと自分の時間を有効に使いたい』と考える人にとって、セミリタイアは、ひとつの選択肢となります。
セミリタイアを考えるきっかけとなるのは、今の生活に対する不満であることが多いと思われますが、セミリタイアは後悔のない充実した人生を送るための手段でもあります。
ここでは、書籍『死ぬ瞬間の5つの後悔 ブロニー ウェア (著)』を参考に、後悔しない人生のためのセミリタイアの意義について考えます。
書籍のメッセージ
『死ぬ瞬間の5つの後悔』は、著者が緩和ケアの介護で数多くの患者を看取った経験を基にした書籍であり、世界中で翻訳されて読まれています。
ここに登場する患者の多くは、自分の死が近づき、残された時間が少ないことを知ったとき、人生を振り返り、後悔を口にしています。
著者はそれを、以下の『5つの後悔』としてまとめています。
- 自分に正直な人生を生きればよかった
- 働きすぎなければよかった
- 思い切って自分の気持ちを伝えればよかった
- 友人と連絡を取り続ければよかった
- 幸せをあきらめなければよかった
この中で、特に①、②の後悔については、セミリタイアによって回避できる可能性があります。
書籍では次のような例が挙げられています。
自分に正直な人生を生きればよかった
暴君の夫が老人ホームに入り、ようやく自由を手に入れた女性は、その後すぐに病気で寝たきりになってしまい、もっとやりたいことをやるべきだったと後悔する。
働きすぎなければよかった
仕事中心の生活をしていた男性は、ようやく仕事を引退して妻と旅行に行こうと決めた直後に妻を病気で亡くし、大切な人との時間や自分の時間といった、本当に大事なものに目を向けていなかったことを後悔する。
セミリタイアが持つ可能性
この本では、やりたいことをやる強さや 自分の時間・大切な人との時間・仕事の時間 の使い方のバランスの重要性を伝えています。
これらは、まさにセミリタイア生活が目指しているものと言えます。
会社を辞めるのは勇気がいることですが、今の生活を続けることが後悔の原因になるのであれば、やはり、新しい道の選択も考える必要があります。
定年まで待てば、自然に会社を辞める日が来ますが、その後、本当にやりたいことがやれる時間が残っているとは限りません。
この本の例のように、ようやく自分の時間ができたと思ったら、もう遅すぎたということも考えられます。
現在、各企業には希望する従業員について65歳まで雇用することが義務づけられています。
一方、日本人の平均的な健康寿命は、概ね男性が72歳、女性が75歳と言われており、定年後に健康な状態でいられるのは、7年~10年程度となります。
7年~10年という数字も、あくまで平均的なものであるため、突然、死が目の前にやってくることもあり得ます。
今回の書籍『死ぬ瞬間の5つの後悔』は、やりたいことや大切なことを後回しにしてはいけないと気づかせてくれるものです。
セミリタイアという生き方は、できるだけ早い段階で自分の時間を取り戻すものであり、それは、死ぬ瞬間の後悔を避けるための方法であると言えます。
まとめ
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書籍『死ぬ瞬間の5つの後悔』を参考に、セミリタイアが後悔のない充実した人生を送るための選択肢であることを示しました。
セミリタイアを目指す人の参考になればと思います。
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