セミリタイアは、自分の自由な時間を優先しながら適度に仕事も行うというライフスタイルです。
セミリタイアを目指すためには、それぞれの条件に合わせた一定の貯蓄を確保する必要があります。
一方で、「セミリタイアを始められるだけの貯蓄はあるが、本当にセミリタイアして良いかどうか迷っている」という声を聴くこともあります。
今後生活していけるだけの貯蓄があったとしても、何となく不安であるとか、一旦会社を辞めてしまうと後戻りができなくなってしまうということで、セミリタイアを始めることに躊躇してしまう人もいるようです。
そこで、ここでは一定の貯蓄があってもセミリタイアを始めることに迷いがある場合の判断方法について、自身の経験を踏まえながら、その例を紹介したいと思います。
やりたいことを整理する
一定の貯蓄があってもセミリタイアすることに迷いがあるのは、セミリタイア前でなければできないことを『やり尽くせたか』という思いによるところが大きいのだと思われます。
これまでやってきた仕事で、やりたいこと、やれること、やらなければならないことなどを、『完全にやり尽くした』という人は、ためらいなくセミリタイアに移行することが可能です。
しかし、そこまで言い切ることのできる人は、ほとんどいないと思います。
多くの場合は、どれだけ現在の仕事を続けたとしても、すべてやり尽くしたという状況に到達することは困難でしょう。
では、どの段階で納得のいく状況になるのかというと、それはセミリタイア後にやりたいこととの兼ね合いになります。
セミリタイア前までにやりたいことと、セミリタイア後にやりたいことが頭の中で交錯していると、永久に迷い続けることになります。
それをはっきりさせるためには、一旦、やりたいことをすべて書き出すのが効果的です。
優先順位を整理する
すべてのやりたいことを書き出したら、それを分類します。
分類は、例えば次のように行います。
1群:セミリタイアすることによって実現可能なもの
2群:セミリタイア前でないと実現できないもの
3群:セミリタイアするかしないかには影響されないもの
このように分類すると、セミリタイアに対する迷いが生じているのは、1群と2群に様々な項目が存在しているからであることが分かります。
例えば、今すぐにセミリタイアを始めると、2群の項目を実現することは不可能です。
また、2群の項目をすべてクリアしてからセミリタイアをしようとすると、セミリタイアの時期が遅くなる、あるいは永久にセミリタイアできないことになります。
そのため、1群、2群にある各項目の優先順位を整理することが必要となります。
その際、各項目を実施する時期についての制約を考慮する必要があります。
例えば、年齢的、体力的、時間的な要因などにより、『これはいつまでにやる必要がある』といった制約のある項目がある筈です。
そうした時期的な条件と、自身の中での重要性とを総合的に勘案し、各項目の優先順位を設定していきます。
このようにして優先順位を明確にしていくと、今すぐにセミリタイアをするのが良いのか、または何かをクリアしてから始めるのが良いのかを明確に判断することができるようになります。
まとめ
一定の貯蓄があってもセミリタイアを始めることに迷いがある人は、その貯蓄がいくらになっても、おそらく迷い続けるのだろうと思います。
しかし、やりたいこと、やるべきことが整理できると、セミリタイアをすべきタイミングが明らかになってきます。
そして、今まで何となくセミリタイアを考えていた人にとっては、場合によっては、セミリタイアをしない方が良いという判断に至ることもあり得ると思います。
セミリタイアは非常に優れた生活スタイルですが、会社を辞めるというのは大きな決断です。
迷いがある場合には、冷静に自身のやりたいことを再確認することが必要と考えられます。
なお、自分が死ぬまでにしたいことをリストアップしたものを「バケットリスト(Bucket List)」と言います。
バケットリストについてはこちらも参照下さい。 ⇩
【セミリタイアのタイミング】バケットリスト(死ぬまでにしたいこと)の実現
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