セミリタイア生活を始めて3年目になります。
セミリタイアは、生活していくことが可能な範囲で仕事の量を減らし、それによって自分の自由な時間を確保するというのが、基本的なスタンスなのかと思います。
しかし、仕事の量を減らすとは言っても、例えば『今の仕事の時間を単純に半分にして、残りの半分を自由な時間に振り替える』といったことが簡単にできるような環境にある人は極めて稀だと思います。
そのため、セミリタイアを始めるためには、一定の資産を確保するほかに、セミリタイア後の仕事を円滑に進められるような準備をしておくことが必要となります。
そこでここでは、
- セミリタイア後に一定の収入を確保するための準備
- セミリタイアをテーマに運営されているブログによる『セミリタイアやFIREを始めた年齢と、その時の保有資産の状況』の調査結果
について紹介したいと思います。
セミリタイア後に一定の収入を確保するための準備
セミリタイア後に急に自分で仕事を始めても、それが必ずしもうまくとは限りません。
会社に勤めていた時のように、毎月決まった額の収入が保障されているわけではありませんし、軌道に乗るまでは、思いのほか時間がかかったります。
また、当初はうまくいっていた仕事も、時間が経つにつれて収入が減ってしまうかもしれません。
もちろん、経済的に厳しくなったら短期集中でバイトをするといったように、臨機応変に動けるところがセミリタイア生活の良さではあります。
しかし、年齢が高くなるにつれ、対応できるバイトも少なくなってしまいます。
やはり、一定の仕事で、必要な収入が得られるように設計しておくことが必要だと思います。
会社に在籍しているうちに副業を
セミリタイア後の収入に目途をつけるためには、会社に在籍しているうちに副業をはじめ、それをセミリタイア後の仕事に移行することがリスクの少ない方法です。
副業により一定の収入が見込めるようになった段階でセミリタイアを開始すれば、収入の不安定さの心配は、だいぶ少なくなります。
しかも、会社に勤めながら行う副業なので、副業が軌道に乗るまでの時間も収入の減少を心配する必要がありません。
さらに、副業の収入が増えてくれば、貯蓄額も増え、セミリタイアをしやすくなるという利点もあります。
仮に、セミリタイア後に始めようとしている仕事が別にある場合でも、副業を続けていれば、本業がうまくいかない場合に、副業の収入でそれをフォローできる可能性もあります。
セミリタイアを目指す場合には、副業は間違いなく効果的な手段のひとつとなります。
副業の動向
兼業・副業は、国でも推奨されています。
厚生労働省では、「副業・兼業の促進に関するガイドライン」(令和2年9月改定)において、副業・兼業を希望する者が年々増加傾向にある中、安心して副業・兼業に取り組むことができるためのあり方等を示しています。
この中では、兼業・副業を行う労働者のメリットとして、以下のことを挙げています。
- 離職せずに別の仕事に就くことができ、スキルや経験を得ることで、キャリア形成ができる。
- 本業の所得を活かして、やりたいことへの挑戦、自己実現の追求ができる。
- 所得が増加する。
- 本業を続けつつ、より小さいリスクで起業・転職に向けた準備・試行ができる。
ここにもあるように、副業は単に収入の増加ということだけでなく、セミリタイアを含めた新たな仕事のスタートに向けた適正な手段となり得ます。
セミリタイア・FIREを始めた年齢と資産(ブログによる調査)
一方、セミリタイアを始める際には、一定の資産も必要となります。
既にセミリタイア生活を送っている人が 、何歳で、どれだけの資産を持ってセミリタイアを始めたのかというのも気になるところだと思います。
そこでここでは、セミリタイアをテーマに運営されているブログを調査し、セミリタイアやFIREを始めた年齢と、その時の保有資産を整理した結果を紹介したいと思います。
それぞれの人の置かれた環境によって条件が大きく違うので、単純に何歳でどれだけの資産が必要かという指標にはなりませんが、一定の参考にはなるのではないかと思います。
セミリタイアを始めた年齢と保有資産の調査方法
セミリタイアをテーマに運営しているブログを可能な限り調査しました。
その中で、セミリタイアの開始年齢とその時の資産が記載されているものについて抽出し、整理しました。
プロフィールなどに明確にセミリタイアの開始年齢とその時の資産が記載されている場合には、その情報をそのまま採用しています
年齢と資産がそれぞれ別のページに記載されているブログの場合には、セミリタイアの開始年次と資産の年次を突き合わせて推定しているので、多少の誤差がある可能性もあります。
また、ブログ中にはセミリタイアと表現されていても、実際には、ほとんどリタイアでは? と思えるものや、会社を辞めた後も、それなりの量の仕事をやっているような例もありましたが、本人がセミリタイアを名乗っている以上は、セミリタイアとして取り上げています。
なお、セミリタイアをテーマにしたブログを調べていくと、1年以上更新されていないものや、既に閉鎖されたものも数多くありました。
この人たちは、無事に生活しているのだろうか? と不安になったりもしましたが、きっと充実した生活を送っていて、ブログに手が回らないのだろうと思うことにしました。
調査結果
セミリタイアを始めた年代ごとの資産を下の表に示します。
一般的に言うと、年齢が若いほどセミリタイアに必要な資産は多くなるはずですが、実態は、若い人ほど少ない資産でセミリタイアしていることがわかります。
これは、仮にセミリタイアを始めてからの生活が厳しくなったとしても、若い人ほど再就職などの可能性が高いので、思い切った行動に出やすいためなのかと思います。
逆に、会社員としての再就職が難しくなる年齢になるにしたがって、必要な資産を慎重に計算してセミリタイアを始めているという傾向も伺えます。
当然、20代よりも50代の方が多くの資産を確保できる可能性は高いので、その状況がそのまま反映されているとも言えますが、50代から少額の資産でセミリタイアを始めるといったリスクの高い行動に出る人は少ないということは見てとれます。
概観的には、40代以降で4千万円以上の資産を保有してセミリタイアに移行する人が多いという状況が見られます。
~資産とその後の仕事・体験者のブログ調査 まとめ~
セミリタイア後に一定の収入を確保するための準備の例、およびブログ調査によるセミリタイアを始めた年齢と保有資産の状況を紹介しました。
まとめると、以下のようになります。
- セミリタイアの準備には副業が有効
- 副業は国でも推奨されている
- 若い人ほど少ない資産でセミリタイアしている
- 再就職が難しくなる年齢になるにしたがってセミリタイアを始める際の資産は多い傾向にある
こちらも参照下さい ⇒ セミリタイアした人が参考にした情報
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