白内障手術(50代・片目) 2泊3日の入院体験記/セミリタイア生活

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白内障手術(50代・片目) 2泊3日の入院体験記/セミリタイア生活 セミリタイア

 

2泊3日の入院で白内障手術を行いました。

入院したのは地元の総合病院です。

 

白内障の患者は70歳代前後に多い傾向がありますが、自分の場合には50歳代で手術を行いました。

50歳代で白内障の手術を行う人は稀なようです。

 

実際、自分が入院した際も、同じ日に7人の人が白内障の手術を行ったのですが、その中では自分が一番若く、他の人は70歳代か80歳代でした。

 

白内障は、目の中の水晶体が濁ることによって起こるものです。

そのせいか、以前から目のかすみ、あるいは光のまぶしさを感じることが良くありました。

ただ、日常生活に決定的に支障が出ていたというわけではなく、医者からも、もうしばらく様子を見ても良いとは言われていました。

しかし、数年前にセミリタイアしたおかげで時間的には余裕があったので、このタイミングで手術をしようと決めました。

 

白内障手術は、現在では日帰りで行うことも多いのですが、自分が通っている病院では入院が原則となっています。

すぐ近所の病院に通っている場合には日帰りも便利だと思いますが、手術の次の日にまた診察を行う必要があるので、それならば入院してしまった方が楽だとも言えます。

 

ちなみに今回の手術は、片眼ずつ別々の日に行っています。

多くの場合は、両眼を同日に手術することができるのですが、自分の場合には水晶体を取り除く作業が難しくなる可能性があるということで、一度に両眼の手術は行うのはリスクが高かったようです。

 

以下に、入院1日目からの流れを記します。

なお、2泊3日の入院のうち、手術は2日目です。

 

入院1日目

入院手続

朝10時前に病院に着き、窓口で入院手続きを行いました。

その際、事前に記入していた入院申込書や同意書などを提出し、入院前払金を納めました。

 

入院説明・目薬配布

その後、病室のある階に移動し、デイルーム(談話室)で入院に関する説明などを受けました。

また、入院患者であることが分かるようにリストバンドを付けられました。

 

そして、4種類ぐらいの目薬が渡されました。

その目薬は、手術までの間、決まった時間に点眼しなければならないのですが、必ずしも毎回すべての目薬を使用するわけではありません。

時間によって使用する目薬の組合せが違うので、間違わないように注意しながら使用する必要があります。

基本的には、目薬の時間になったら看護師が回って来て教えてくれるのですが、それぞれの目薬は必ず5分以上の間隔をあけて点眼することになっているので、その間に何か別のことをしていると、途中で忘れてしまいそうになることもあります。

ただ、それでは入院している意味がまったくないので、目薬タイムの時にはできるだけ途中で他のことをせずに、じっくりと5分という時間を待つようにしたいました。

 

病室への移動

入院の説明と目薬配布が終わると、病室への移動となります。

今回は、個室を希望しなかったので、大部屋(4人部屋)です。

自分以外の3人のうち、1人は自分と同じタイミングで2泊3日の眼科手術を受ける人、あとの2人は自分たちより先に入院していた人で、1人は眼科の患者、もう1人は複数の科にかかっている患者でした。

みんな、自分よりもだいぶ年長者です。

 

昼食

そして、あっという間に昼食の時間になりました。

今まで入院の経験がないので、初めての病院食です。

味付けは薄めですが、決して不味くはなく、例えばこれが料亭で出てきたら、こんなものかと思って食べるのではないかと思います。

 

ただ、病院のベッドで食べるというのは、食事のシチュエーションとしては決して良いものではありません。

いわゆる病院食が美味しくないというのは、そういった環境によるものなのだろうと思います。

 

ちなみに、白内障の手術では食事について何の制限もないので、提供される食事以外に、自分で買ってきたものなどを食べることも可能です。

入院した病院にはコンビニが入っているので、そこで何か買って来ようかなどとも考えたのですが、せっかく入院して健康的な食事をしているので、その期間ぐらいは余計なものを食べるのを辞めて制御することにしました。

 

診察

昼食後、しばらくして診察となりました。

そこで手術前の最終的な確認が行われました。

 

なお、白内障手術の場合、どの距離に焦点を合わせたいかを確認されます。

例えば、手元に焦点を合わせたいとか、遠方に焦点を合わせたいとか。

自分の場合は、パソコンを利用して仕事をすることが多いので、パソコンのモニターが良く見える距離に焦点を合わせるようにしました。

焦点をどこに合わせるかについては、基本的には事前に決めておくことですが、ここでは最終的に何十センチの距離に焦点を合わせるかを具体的に確認しました。

 

翌日に白内障の手術を行う予定の7人の診察がすべて終わった後、手術の順番が決められました。

どういった基準で順番が決まるのか分かりませんが、最初の人は11:00に手術開始で、自分は3番目の13:30に開始ということになりました。

手術にかかる時間は、片目で10~30分程度、両目の人はそのおよそ倍程度ということでした。

 

診察後

診察後も目薬の時間だけは気にする必要がありますが、それ以外はとにかく暇でした。

暇なのはまだ良いのですが、ベッドにずっと横になっているのも、座っているのも疲れます。

手術の前日に、こんなに早い時間から来て1日を病室で過ごす必要はあるのか? などと思いながら時間が過ぎるのを待ちました。

 

夕食

基本的に暇なので、食事は時間を埋められるという意味ではありがたかったです。

ただ、やはりベッドで食べるという環境は決して良いものではありません。

従来は、デイルーム(談話室)を利用して食事をしても良かったのですが、今は感染症予防のために控えているようです。

ただ、デザートはやけに美味しく感じられました。

こういった状況では、特に贅沢感があるのかもしれません。

 

夕食後

夕食後は、やはり暇なのですぐに寝る体制に入っていました。

ただ、目薬の時間が夜の9時まで設定されていたので、その時間になったら起き上がって目薬をさす必要はあります。

 

9時の目薬が終わったら本格的に寝るつもりでしたが、同室の人の点滴交換などで遅い時間まで人の出入りがあったり、だれかどうかトイレに行ったりで、なかなかしっかりと寝ることはできませんでした。

 

もう片方の目の手術が1ヶ月後ぐらいにあるので、その時は一番安い個室を使おうかなと考えています。

費用はその分かかりますが、2泊3日であればそんなに膨大なものにはならないし、それよりもゆっくりと休める方が大切ではないかと思いました。

 

入院2日目

同室の人が高齢であるためか、朝の5時前にはもうガタガタと音をたてていました。

当然、自分も目が覚めてしまうのですが、起きたところで何もすることがないので、そのままベッドの中でしばらく過ごしていました。

しばらくすると朝食が運ばれて来て、例のごとくベッドで朝食をとってからは、決められた時間通りに目薬をさして手術の順番を待っていました。

 

なお、手術が終わった後、2時間は安静にしている必要があります。

そのため、11:00からの手術の人は、手術が終わって2時間後にようやく昼食をとることができるようになります。

自分の場合は13:30から手術の予定だったので、昼食を早めに食べて準備し、手術後2時間はゆっくり横になっているというスケジュールでした。

 

昼食・点滴

昼食を早めにとったあと、すぐに点滴を始めました。

点滴も初めてでしたが、繋がれている感が非常に気持ち悪かったです。

その後、看護師により瞳孔を開くための目薬を点眼されました。

こんなにいろんな目薬をさして良いのか?というほど目薬づけです。

 

そして、『手術中はもちろん、手術後の安静の時間もできるだけトイレに行かない方が良いので、今のうちに行っておいてください』という話をされました。

点滴をズルズルと引きずりながら移動することは可能なのですが、どうにも不安定で動きづらいので、どうせならば点滴を付ける前にトイレに行っておきたかったところです。

 

手術

1番目、2番目の人の手術が順調に進んだようで、12:30頃には手術室に移動することになり、結構あたふたと準備することになりました。

病室から手術室までは、車いすでの移動となります。

その際に看護師から点眼の麻酔が行われました。

 

車いすに乗るのも初めてで、こんなにスピード感があるものなのかと驚きました。

車いすを押す看護師も慣れているからなのでしょうが、病院内を結構グイグイと進んでいきました。

そして、車いすでの移動中に、もう一度麻酔が点眼されました。

 

エレベーターに乗って手術室のあるフロアーに到着し、銀色のドアの前まで移動します。

その銀色のドアが開くと、その先にはまたいくつかの銀色のドアがあり、そのひとつに近づいていきます。

まるで、ホラー系のアトラクションに乗っているかのようでした。

 

自分は、車いすに乗って押されているだけなので、もう何もしようがありません

手術室に入るのも初めての経験でしたが、車いすに乗って自分の意思とは無関係にその銀色ドアに入っていくというのは、結構な緊張感があります。

 

手術室のドアが開いて中に入っていくと、意外と広くて明るかったので、それまでの緊張感は多少和らぎました。

ここで、名前と生年月日、どちらの目を手術するかの確認がありました。

 

そして、車いすから手術用のいすに移ると、目の上に白い布のようなものが掛けられ、さらに血圧計など、体のいろんな場所に一斉にいろんなものがとりつけられました。

もう、身動きのできない、まな板の上のコイの状態です。

 

そしてしばらくすると、目の前を覆っていたものの一部が開けられ、うっすらと光が見えたり、時々手術用の機器が見えたりするようになりしました。

手術中は、このうっすらとした光を真っすぐに見ているように言われるのですが、それが結構至難の業ででした。

自分の意識とは無関係にどうしても目が動いてしまいます。

それでも、目を動かすと危険だということで、懸命に1点を見るようにしていました。

 

手術中は、目に大量の液体が注ぎ込まれているのは分かるのですが、それ以外はどういった状況なのかまったく分からず、痛みもほとんどありません。

順調に進んでいるという言葉があったので、少し安心しながら、しかし自分では何もできることはないので、早く終わってくれないかと思いながら、瞳を真っすぐ向けることだけを考えていました。

 

手術時間は15分程度だったと思います。

終わるとすぐに眼帯をされるので、果たして手術した方の目が見えているのかどうか、その場では分かりません。

そのまま車いすに移り、看護師に押されて病室まで戻り、2時間の安静タイムとなりました。

 

手術後

2時間が経過した段階で看護師から声がかかり、点滴が外されました。

安静タイムは終わっても、特に何をするわけでもないので、しばらくそのままにしていました。

そもそも、手術した方の目は眼帯をしているうえ、もう一方の目も裸眼ではよく見えないので、何をする気にもなれません。

トイレに行くのも、かなり気を使って移動する必要がありました。

基本的には、そのまま夕方まで安静にしていました。

 

夕食も、良く見えない状態で食べました。

とにかく、その日は何をするのにも不便で、ひたすら寝ているしかないような状況でした。

 

入院3日目

起床

朝、看護師が回って来て、眼帯を外して良いと言われました。

『自分で外すものなのか』と思いながら、ゆっくり外して見ると、手術をした目が以前よりもだいぶ見えやすくなっていることに気づきました。

それまで、目の前の10cm程度の範囲以外はぼやけていた視界が、部屋の中ぐらいはそれなりに見えるようになっていました。

 

眼帯を外した後は、朝食後に再度検診し、視力検査を行って午前中のうちに退院となりました。

ただ、片眼は手術したものの、片眼は当面以前のままなので、両目の見え方があまりに違い、非常に気持ち悪い状況ではあります。

今まで使っていたメガネも片眼にしか合わなくなってしまったので、裸眼にしてもメガネにしても、いずれの場合でも片方が見にくく、現段階では片目を閉じた状態で見るのが最もよく見えるといった状況になっています。

あと1ヶ月ぐらいこの状況が続くのかと思うと、うっとうしいところです。

 

退院後

退院後、1週間程度は洗顔や洗髪を行わないように言われました。

現在は、術後1週間の検診も終わり、左右の見え方は違っていながらも、普通の生活に戻っているところです。

 

まずは、片側の目は無事に手術を終了することができたと言って良いと思います。

手術をした方の目は、裸眼でもだいぶ見やすくなったので、やって良かったと思います。

これで、もう片方の目の手術が終われば、家の中ぐらいはメガネなしで生活できるのではないかと思います。

 

50歳代で白内障手術を行う人は多くないようですが、会社勤めなどをしていると、なかなかその時間を確保しにくいということもあるかもしれません。

自分の場合も、会社員を続けていたら、まだまだ手術はずっと後になっていただろうと思います。

今回、手術に踏み切れたのは、たまたま数年前にセミリタイアして時間的に余裕ができたことが大きかったと思います。

50歳代という早い段階で、より見えやすく、また裸眼で生活できる範囲が拡大したことは、今後の生活を行ううえで非常に有効だと感じました。

 

 

・・・その後

もう片方の目も無事手術が終わり、家の中ぐらいは裸眼で生活できるようになりました。

ただ、同時期に入院をした人の中には、手術の前後で見え方にあまり変化がないという人もいました。

人によって状況に違いがあることを理解したうえで手術を行うかどうかを判断した方が良さそうです。

 

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