アイランド型キッチンのデメリットのひとつが、手元にコンセントがないことです。
製品によっては、キッチン本体にコンセントを組み込むことができるものもありますが、ほとんどの製品ではそれができません。
そうした、コンセントを組み込むことができないアイランド型キッチンに対し、今回、外付け(後付け)でコンセントを配置してみましたので、その例を紹介します。
アイランドキッチンの状況
コンセントを取り付けたキッチンは、タカラスタンダードの『エーデル』です。
タカラのホーローキッチンは、金属とガラス質が結合した素材によりできており、金属の強さを持ちながら、表面がガラス状になっているという特徴をもっています。
そのため、ホーロー素材に穴をあけて配線を行うというのは不適です。
今回の場合は、キッチンのリフォームに合わせてコンセントの配置を行っていますが、コンセントはキッチンに加工して組み込むのではなく、外付け(後付け)で配置を行っているので、既存のキッチンにコンセントを配置する場合でも状況は同じことになります。
コンセント配置前のキッチンは下の写真のとおりです。
使用開始前の写真ですが、これでキッチン本体は一旦完成した状態です。
コンセントの配置計画
コンセントは、使いやすいようにキッチンの天板の上に取り付けるようにしました。
ただし、シンクからの水ハネやレンジからの油ハネなどを避けるために、できるだけ天板の奥の位置になるようにしました。
今回のリフォームでは、キッチン背面に収納棚を配置しており、そこには電子レンジなどを置くためのカウンターも合わせて配置しています。
そのカウンター部分には、当然コンセントがあり、数的に言えばコンセントは十分に足りている状況です。
しかし、キッチン本体側にコンセントがないと、例えばキッチン背面のカウンターで電動カッターなどを使い、その食材をキッチン側に移す時に、床が汚れてしまうといったことも考えられます。
そのため、配線が露出になってでも、キッチン本体側にはコンセントを設けたいと思っていました。
今回、キッチン本体に配置するコンセントの配線は、下図のように行うことを考えました。
このキッチンの場合には、アイランド型といってもレンジ側にあえて壁を配置した形としているため、この壁から電源を取り、キッチン裏側の天板下に沿って配線を行い、天板上のコンセントに接続するようにしています。
仮に、壁のない一般的なアイランドキッチンの場合には、下図のように床下から配線するのが妥当な方法と考えられます。
配線は、キッチンの裏側(多くの場合はリビングとなる側)から見えることになりますが、この部分にテーブルを置くのであれば、そんなには目立たずに済むと思います。
床は、作業に必要な範囲を一旦外し、配線後に戻す必要があります。
実際の配置状況
実際のコンセントの配置状況は以下の写真のとおりです。
キッチンの天板下に、横方向に這わせた配線は、普段の目線ではまったく見えません。
そこから天板を超えてコンセントに接続する部分の配線はどうしても見えてしまいますが、思ったほど気にはなりません。
いずれにしても、コンセントを使う際にはコードのついたプラグを差し込むことになるので、最初から多少の配線が見えていたとしても、大して気にする必要はないとも言えます。
コンセントの仕様については、水ハネや油ハネなどを防止するために開閉式のカバーがあるものを採用しました。
カウンター上には、このコンセントを接着剤によって固定しています。
配線が見えてしまうのは好ましくないかも、と思いながら配置したキッチン本体上へのコンセントでしたが、思いのほか配線は目立ちませんでした。
そして、何よりキッチン本体にコンセントがあるのは断然便利です。
コンセントを配置した場所への水ハネや油ハネもなく、安全・快適に使用しています。
以上、アイランド型キッチンに外付け(後付け)でコンセントを配置した例を紹介しました。
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