セミリタイアは、生活していくことが可能な範囲で仕事の量を減らし、それによって自分の自由な時間を確保するというのが、基本的なスタンスかと思います。
仕事の量を減らすと言っても、例えば今の仕事の時間を単純に半分にして、残りの半分を自由な時間に振り替える、といったことが簡単にできるような環境にある人は極めて稀だと思います。
多くの場合、セミリタイアを行うためには、現在の会社を辞め、新たに自分で仕事を始める必要があります。
しかし、会社を離れて急に自分で仕事を始めようと思っても、うまくいくかどうか大いに不安だと思います。
そのため、ここではセミリタイア後に一定の収入を確保するための事前準備について、一例を示したいと思います。
セミリタイア後に急に始めた仕事の収入は不安定
セミリタイア後に急に自分で仕事を始めても、それが必ずしもうまくとは限りません。
会社に勤めていた時のように、毎月決まった額の収入が保障されているわけではありませんし、軌道に乗るまでは、思いのほか時間がかかるかもしれません。
また、当初はうまくいっていた仕事も、時間が経つにつれて収入が減ってしまうかもしれません。
もちろん、経済的に厳しくなったら短期集中でバイトをするといったように、臨機応変に動けるところがセミリタイア生活の良さではあります。
しかし、年齢が高くなるにつれ、対応できるバイトも少なくなってしまいます。
やはり、一定の仕事で、必要な収入が得られるように設計しておくことが必要と言えます。
会社に在籍しているうちに副業を
セミリタイア後の収入に目途をつけるためには、会社に在籍しているうちに副業をはじめ、それをセミリタイア後の仕事に移行することがリスクの少ない方法です。
副業により一定の収入が見込めるようになった段階でセミリタイアを開始すれば、収入の不安定さの心配は、だいぶ少なくなります。
しかも、会社に勤めながら行う副業なので、副業が軌道に乗るまでの時間も収入の減少を心配する必要がありません。
さらに、副業の収入が増えてくれば、貯蓄額も増え、セミリタイアをしやすくなるという利点もあります。
仮に、セミリタイア後に始めようとしている仕事が別にある場合でも、副業を続けていれば、本業がうまくいかない場合に、副業の収入でそれをフォローできる可能性もあります。
セミリタイアを目指す場合には、副業は間違いなく効果的な手段のひとつであると言えます。
副業の動向
兼業・副業は、国でも推奨されています。
厚生労働省では、「副業・兼業の促進に関するガイドライン」(令和2年9月改定)において、副業・兼業を希望する者が年々増加傾向にある中、安心して副業・兼業に取り組むことができるためのあり方等を示しています。
この中では、兼業・副業を行う労働者のメリットとして、以下のことを挙げています。
- 離職せずに別の仕事に就くことができ、スキルや経験を得ることで、キャリア形成ができる。
- 本業の所得を活かして、やりたいことへの挑戦、自己実現の追求ができる。
- 所得が増加する。
- 本業を続けつつ、より小さいリスクで起業・転職に向けた準備・試行ができる。
ここにもあるように、副業は単に収入の増加ということだけでなく、セミリタイアを含めた新たな仕事のスタートに向けた適正な手段であると言えます。
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