中古マンションを購入し、全面的にリフォームを行いました。
その中で、床材については脱衣所をコルク、それ以外を無垢材としました。
本来は、すべて無垢の床材を使用したかったのですが、脱衣所だけは水に濡れやすい環境であることを考慮してコルクを採用しました。
ここでは、リフォーム後に感じたコルクの床材にして良かった点、そして後悔した点について紹介したいと思います。
床材選定の条件
脱衣所の床材を選定するにあたっては、以下のことを条件としました。
水に強いこと
上記のとおり、脱衣所に限って無垢の床材を使わなかったのは、無垢材が水に弱いことを懸念したものです。
実際、以前は脱衣所に無垢の床材を使っていたのですが、その一部は変色や劣化などが起こっていました。
脱衣場については、完全に水分が拭き切れていない状態のまま歩いてしまうことが多かったため、床は継続的に湿った状態になっていたようです。
そのため、脱衣所に使う床材は、多少の水滴などで変色や劣化などが起こりにくいものを選ぶことにしました。
温かみがあること
脱衣所という利用形態を考慮し、素足でも冷たい感触にならないものを選択するようにしました。
特に、当地は寒冷地であるため、できるだけ温かみのある床材を使うことにしました。
できるだけ自然の質感であること
脱衣所に無垢の床材を使うことは諦めましたが、家の中をすべて同じ床材にできなかった場合でも、まったく違う質感の材料が混在することは避けたいと思っていました。
そのため、脱衣所の床材は、できるだけ無垢の床材と同様に、自然の質感を持つものを選ぶようにしました。
選定した床材
上記の条件で候補となる床材を選択していった結果、最終的にコルクを採用することにしました。
コルクの主な特徴は以下のとおりです。
水を吸いにくく蒸発も早い
コルクは水に強く、濡れてもすぐに乾燥し、腐食やカビ・ダニの発生などを起こしにくい素材です。
また、調湿や消臭といった機能も持っています。
ただ、一般的にコルクの床材は30cm角程度のタイル状になっており、床に貼ると目地ができます。
水を溢したまま放置しておくと、場合によっては、その目地から水がしみ込んでしまう場合も考えられます。
そのため、水回りでコルクを利用したい場合には、専門の業者によって目地の隙間がでないように施工してもらう必要があります。
また、いずれにしても水を溢したまま放置しないようにしておくことが必要です。
触感が温かく断熱性が高い
コルクには無数の穴が開いており、そこに含まれる空気によって柔らかく暖かい感触が得られます。
そのため、素足で歩く可能性のある脱衣所の床材としては、コルクは非常に適したものであると言うことができます。
無垢の床材と同様に自然な質感・素材感がある
コルクは、無垢材のように、天然の木材をそのまま使用するのとは違いますが、天然成分100%の材料となっており、自然な質感・素材感があります。
リフォーム後の状況
コルクの床材を使用した脱衣所のリフォーム後の状況は以下の写真のとおりです。
自然素材なので、色合いは一律ではありません。
コルクの床材を使用して良かったこと
コルクの床材のメリットには、次のようなものがあります。
- 耐水性があり水回りに適している
- 弾力性があり歩行感が柔らかい
- 空気を多く含んでいるので暖かい
- 天然素材のため調湿効果がある
- 腐食しにくくダニやカビの発生を抑制する
- 衝撃を吸収し防音性が高い
こういった特徴は、脱衣所の床に求める機能として非常に優れたものであると感じています。
一方、デメリットとしては、次のようなことが挙げられます。
- 比較的コストが高い
- 経年で変色する
- キズが付きやすい
コストに関しては、クッションフロアなどと比べると確かに高価です。
ただ、もともと全面的に無垢材を使いたいと思っていたので、無垢材と比べると㎡当たりの単価はあまり変わりません。
いずれにしても、水回りなどの限定した範囲で使用するのであれば、全体金額の中ではそんなに大きな影響を与えるものにはならないと思います。
経年で変色するということに関しては、リフォームして1年程度の現段階では実感はしていません。
他の事例を調べてみると、直接日差しが当たるような場所では変色が進みやすいようですが、そうでなければそんなに影響はないようです。
これも、使う場所を考慮して採用すれば、問題は少ないのではないかと思います。
キズか付きやすいということに関しては、柔らかさの裏返しなので致し方ない部分ではあります。
ただ、無垢材の場合でもキズは付きますので、多少の傷は許容していくしかないと思っています。
トータルとして、現段階においては、コルクの床材を使用して良かったと思えることが多いと感じています。
コルクの床材を使用して後悔したこと
基本的には良いことが多いと感じているコルクの床材ですが、品番等の選択については、もう少し慎重に行えば良かったと思っています。
床材選定の条件で挙げたとおり、床は無垢材と同様に、できるだけ自然の質感のあるものとすることを希望していました。
コルク自体は、確かに自然の質感を持ったものなのですが、実際に無垢材と並べて見ると、色の整合性があまりとれていませんでした。
コルクも、無垢材も、経年によって色は変化していくことになるため、最初の状態で色の整合性を判断するのは適当でないかもしれませんが、それでもやはり、両者のサンプルを並べて見て、色合いの近い製品を選択するという作業を行っておけば良かったと思っています。
今後、リフォームを行う際の課題にしたいと思います。
以上、コルクの床材にして良かった点、そして後悔した点について紹介しました。
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